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エペソ書
🔝
〘391㌻〙
第1章
1
神
かみ
の
御意󠄃
みこゝろ
によりてキリスト・イエスの
使徒
しと
となれるパウロ、
書
ふみ
をエペソに
居
を
る
聖󠄄徒
せいと
、キリストに
在
あ
りて
忠實
ちゅうじつ
なる
者
もの
に
贈
おく
る。
2
願
ねがは
くは
我
われ
らの
父󠄃
ちち
なる
神
かみ
および
主
しゅ
イエス・キリストより
賜
たま
ふ
恩惠
めぐみ
と
平󠄃安
へいあん
と
汝
なんぢ
らに
在
あ
らんことを。
3
讃
ほ
むべきかな、
我
われ
らの
主
しゅ
イエス・キリストの
父󠄃
ちち
なる
神
かみ
、かれはキリストに
由
よ
りて
靈
れい
のもろもろの
祝福
しくふく
をもて
天
てん
の
處
ところ
にて
我
われ
らを
祝
しく
し、
4
御前󠄃
みまへ
にて
潔󠄄
きよ
く《[*]》
瑕
きず
なからしめん
爲
ため
に、
世
よ
の
創
はじめ
の
前󠄃
さき
より
我等
われら
をキリストの
中
うち
に
選󠄄
えら
び、[*或は四の「潔󠄄く」の下を「瑕なく愛にをらしめん爲に」と譯し、五なる「愛をもて」を除く。]
5
御意󠄃
みこゝろ
のままにイエス・キリストに
由
よ
り
愛
あい
をもて
己
おの
が
子
こ
となさんことを
定
さだ
め
給
たま
へり。
6
是
これ
その
愛
いつく
しみ
給
たま
ふ
者
もの
によりて
我
われ
らに
賜
たま
ひたる
恩惠
めぐみ
の
榮光
えいくわう
に
譽
ほまれ
あらん
爲
ため
なり。
7
我
われ
らは
彼
かれ
にありて
恩惠
めぐみ
の
富
とみ
に
隨
したが
ひ、その
血
ち
に
賴
よ
りて
贖罪
あがなひ
、すなはち
罪
つみ
の
赦
ゆるし
を
得
え
たり。
8
神
かみ
は
我
われ
らに
諸般
もろもろ
の
知慧󠄄
ちゑ
と
聰明
さとき
とを
與
あた
へてその
恩惠
めぐみ
を
充
みた
しめ、
9
御意󠄃
みこゝろ
の
奧義
おくぎ
を
御意󠄃
みこゝろ
のままに
示
しめ
し
給
たま
へり。
10
即
すなは
ち
時
とき
滿
み
ちて
經綸
けいりん
にしたがひ、
天
てん
に
在
あ
るもの、
地
ち
にあるものを
悉
ことご
とくキリストに
在
あ
りて
一
ひと
つに
歸
き
せしめ
給
たま
ふ。これ
自
みづか
ら
定
さだ
め
給
たま
ひし
所󠄃
ところ
なり。
11
我
われ
らは
凡
すべ
ての
事
こと
を
御意󠄃
みこゝろ
の
思慮
おもんぱかり
のままに
行
おこな
ひたまふ
者
もの
の
御旨
みむね
によりて
預
あらか
じめ
定
さだ
められ、キリストに
在
あ
りて
神
かみ
の
產業
さんげふ
と
爲
せ
られたり。
12
これ
夙
はや
くよりキリストに
希望󠄇
のぞみ
を
置
お
きし
我
われ
らが
神
かみ
の
榮光
えいくわう
の
譽
ほまれ
とならん
爲
ため
なり。
13
汝
なんぢ
等
ら
もキリストに
在
あ
りて、
眞
まこと
の
言
ことば
、すなはち
汝
なんぢ
らの
救
すくひ
の
福音󠄃
ふくいん
をきき、
彼
かれ
を
信
しん
じて
約束
やくそく
の
聖󠄄
せい
靈
れい
にて
印
いん
せられたり。
391㌻
14
これは
我
われ
らが
受
う
くべき
嗣業
しげふ
の
保證
ほしょう
にして、
神
かみ
に
屬
つ
けるものの
贖
あがな
はれ、かつ
神
かみ
の
榮光
えいくわう
に
譽
ほまれ
あらん
爲
ため
なり。
15
この
故
ゆゑ
に
我
われ
も
汝
なんぢ
らが
主
しゅ
イエスに
對
たい
する
信仰
しんかう
と
凡
すべ
ての
聖󠄄徒
せいと
に
對
たい
する
愛
あい
とを
聞
き
きて、
16
絕
た
えず
汝
なんぢ
らのために
感謝
かんしゃ
し、わが
祈
いのり
のうちに
汝
なんぢ
らを
憶
おぼ
え、
17
我
われ
らの
主
しゅ
イエス・キリストの
神
かみ
、
榮光
えいくわう
の
父󠄃
ちち
、なんぢらに
智慧󠄄
ちゑ
と
默示
もくし
との
靈
れい
を
與
あた
へて、
神
かみ
を
知
し
らしめ、
18
汝
なんぢ
らの
心
こゝろ
の
眼
め
を
明
あきら
かにし、
神
かみ
の
召
めし
にかかはる
望󠄇
のぞみ
と
聖󠄄徒
せいと
にある
神
かみ
の
嗣業
しげふ
の
榮光
えいくわう
の
富
とみ
と、
19
神
かみ
の
大能
たいのう
の
勢威
いきほひ
の
活動
はたらき
によりて
信
しん
ずる
我
われ
らに
對
たい
する
能力
ちから
の
極
きは
めて
大
おほい
なるとを
知
し
らしめ
給
たま
はんことを
願
ねが
ふ。
20
神
かみ
はその
大能
たいのう
をキリストのうちに
働
はたら
かせて、
之
これ
を
死人
しにん
の
中
うち
より
甦
よみが
へらせ、
天
てん
の
所󠄃
ところ
にて
己
おのれ
の
右
みぎ
に
坐
ざ
せしめ、
21
もろもろの
政治
まつりごと
・
權威
けんゐ
・
能力
ちから
・
支配
しはい
、また
啻
たゞ
に
此
こ
の
世
よ
のみならず、
來
きた
らんとする
世
よ
にも
稱
とな
ふる
凡
すべ
ての
名
な
の
上
うへ
に
置
お
き、
〘284㌻〙
22
萬
よろづ
の
物
もの
をその
足
あし
の
下
した
に
服󠄃
したが
はせ、
彼
かれ
を
萬
よろづ
の
物
もの
の
上
うへ
に
首
かしら
として
敎會
けうくわい
に
與
あた
へ
給
たま
へり。
23
この
敎會
けうくわい
は
彼
かれ
の
體
からだ
にして《[*]》
萬
よろづ
の
物
もの
をもて
萬
よろづ
の
物
もの
に
滿
みた
し
給
たま
ふ
者
もの
の
滿
み
つる
所󠄃
ところ
なり。[*或は「萬の物に在りて萬の物に滿ち給ふ者」と譯す。]
第2章
1
汝
なんぢ
ら
前󠄃
さき
には
咎
とが
と
罪
つみ
とによりて
死
し
にたる
者
もの
にして、
2
この
世
よ
の
習慣
ならはし
に
從
したが
ひ、
空󠄃中
くうちゅう
の
權
けん
を
執
と
る
宰
つかさ
、すなはち
不
ふ
從順
じゅうじゅん
の
子
こ
らの
中
うち
に
今
いま
なほ
働
はたら
く
靈
れい
の
宰
つかさ
にしたがひて
步
あゆ
めり。
3
我等
われら
もみな
前󠄃
さき
には
彼
かれ
らの
中
うち
にをり、
肉
にく
の
慾
よく
に
從
したが
ひて
日
ひ
をおくり
肉
にく
と
心
こゝろ
との
欲
ほっ
する
隨
まゝ
をなし、
他
ほか
の
者
もの
のごとく
生
うま
れながら
怒
いかり
の
子
こ
なりき。
4
されど
神
かみ
は
憐憫
あはれみ
に
富
と
み
給
たま
ふが
故
ゆゑ
に
我
われ
らを
愛
あい
する
大
おほい
なる
愛
あい
をもて、
392㌻
5
咎
とが
によりて
死
し
にたる
我等
われら
をすらキリスト・イエスに
由
よ
りてキリストと
共
とも
に
活
い
かし(
汝
なんぢ
らの
救
すく
はれしは
恩惠
めぐみ
によれり)
6
共
とも
に
甦
よみが
へらせ、
共
とも
に
天
てん
の
處
ところ
に
坐
ざ
せしめ
給
たま
へり。
7
これキリスト・イエスに
由
よ
りて
我
われ
らに
施
ほどこ
したまふ
仁慈
なさけ
をもて、
其
そ
の
恩惠
めぐみ
の
極
きは
めて
大
おほい
なる
富
とみ
を、
來
きた
らんとする
後
のち
の
世々
よゝ
に
顯
あらは
さんとてなり。
8
汝
なんぢ
らは
恩惠
めぐみ
により、
信仰
しんかう
によりて
救
すく
はれたり、
是
これ
おのれに
由
よ
るにあらず、
神
かみ
の
賜物
たまもの
なり。
9
行爲
おこなひ
に
由
よ
るにあらず、これ
誇
ほこ
る
者
もの
のなからん
爲
ため
なり。
10
我
われ
らは
神
かみ
に
造󠄃
つく
られたる
者
もの
にして、
神
かみ
の
預
あらか
じめ
備
そな
へ
給
たま
ひし
善
よ
き
業
わざ
に
步
あゆ
むべく、キリスト・イエスの
中
うち
に
造󠄃
つく
られたるなり。
11
されば
記憶
きおく
せよ、
肉
にく
によりては
異邦人
いはうじん
にして、
手
て
にて
肉
にく
に
行
おこな
ひたるかの
割󠄅禮
かつれい
ありと
稱
とな
ふる
者
もの
に
無
む
割󠄅禮
かつれい
と
稱
とな
へらるる
汝
なんぢ
ら、
12
曩
さき
にはキリストなく、イスラエルの
民
みん
籍
せき
に
遠󠄄
とほ
く、
約束
やくそく
に
屬
ぞく
する
諸般
もろもろ
の
契󠄅約
けいやく
に
與
あづか
りなく、
世
よ
に
在
あ
りて
希望󠄇
のぞみ
なく、
神
かみ
なき
者
もの
なりき。
13
されど
前󠄃
さき
に
遠󠄄
とほ
かりし
汝
なんぢ
ら
今
いま
キリスト・イエスに
在
あ
りて、キリストの
血
ち
によりて
近󠄃
ちか
づくことを
得
え
たり。
14
-15
彼
かれ
は
我
われ
らの
平󠄃和
へいわ
にして
己
おの
が
肉
にく
により、
樣々
さまざま
の
誡命
いましめ
の
規
のり
より
成
な
る
律法
おきて
を
廢
はい
して
二
ふた
つのものを
一
ひと
つとなし、
怨
うらみ
なる
隔
へだて
の
中籬
なかがき
を
毀
こぼ
ち
給
たま
へり。これは
二
ふた
つのものを
己
おのれ
に
於
おい
て
一
ひと
つの
新
あたら
しき
人
ひと
に
造󠄃
つく
りて
平󠄃和
へいわ
をなし、
16
十字架
じふじか
によりて
怨
うらみ
を
滅
ほろぼ
し、また
之
これ
によりて
二
ふた
つのものを
一
ひと
つの
體
からだ
となして
神
かみ
と
和
やはら
がしめん
爲
ため
なり。
17
かつ
來
きた
りて、
遠󠄄
とほ
かりし
汝
なんぢ
等
ら
にも
平󠄃和
へいわ
を
宣
の
べ、
近󠄃
ちか
きものにも
平󠄃和
へいわ
を
宣
の
べ
給
たま
へり。
18
そはキリストによりて
我
われ
ら
二
ふた
つのもの
一
ひと
つ
御靈
みたま
にありて
父󠄃
ちち
に
近󠄃
ちか
づくことを
得
え
たればなり。
19
然
さ
れば
汝
なんぢ
等
ら
はもはや、
旅人
たびびと
また
寄寓人
やどりびと
にあらず、
聖󠄄徒
せいと
と
同
おな
じ
國人
くにびと
また
神
かみ
の
家族
かぞく
なり。
〘285㌻〙
393㌻
20
汝
なんぢ
らは
使徒
しと
と
預言者
よげんしゃ
との
基
もとゐ
の
上
うへ
に
建
た
てられたる
者
もの
にして、キリスト・イエス
自
みづか
らその
隅
すみ
の
首石
おやいし
たり。
21
おのおのの
建造󠄃物
たてもの
、かれに
在
あ
りて
建
た
て
合
あは
せられ、
彌增
いやまし
に
聖󠄄
せい
なる
宮
みや
、
主
しゅ
のうちに
成
な
るなり。
22
汝
なんぢ
等
ら
もキリストに
在
あ
りて
共
とも
に
建
た
てられ、
御靈
みたま
によりて
神
かみ
の
御住󠄃
みすまひ
となるなり。
第3章
1
この
故
ゆゑ
に
汝
なんぢ
ら
異邦人
いはうじん
のためにキリスト・イエスの
囚人
めしうど
となれる
我
われ
パウロ――
2
汝
なんぢ
等
ら
のために
我
われ
に
賜
たま
ひたる
神
かみ
の
恩惠
めぐみ
の
經綸
けいりん
は
汝
なんぢ
ら
聞
き
きしならん、
3
即
すなは
ち
我
われ
まへに
簡單
かんたん
に
書
か
きおくりし
如
ごと
く、この
奧義
おくぎ
は
默示
もくし
にて
我
われ
に
示
しめ
されたり。
4
汝
なんぢ
等
ら
これを
讀
よ
みてキリストの
奧義
おくぎ
にかかはる
我
わ
が
悟
さとり
を
知
し
ることを
得
う
べし。
5
この
奧義
おくぎ
は
今
いま
御靈
みたま
によりて
聖󠄄
せい
使徒
しと
と
聖󠄄
せい
預言者
よげんしゃ
とに
顯
あらは
されし
如
ごと
くに、
前󠄃代
ぜんだい
には
人
ひと
の
子
こ
らに
示
しめ
されざりき。
6
即
すなは
ち
異邦人
いはうじん
が
福音󠄃
ふくいん
によりキリスト・イエスに
在
あ
りて
共
とも
に
世嗣
よつぎ
となり、
共
とも
に
一體
いったい
となり、
共
とも
に
約束
やくそく
に
與
あづか
る
者
もの
となる
事
こと
なり。
7
我
われ
はその
福音󠄃
ふくいん
の
役者
えきしゃ
とせらる。これ
神
かみ
の
能力
ちから
の
活動
はたらき
に
隨
したが
ひて
我
われ
に
賜
たま
ふ
惠
めぐみ
の
賜物
たまもの
によるなり。
8
我
われ
は
凡
すべ
ての
聖󠄄徒
せいと
のうちの
最
いと
小
ちひさ
き
者
もの
よりも
小
ちひさ
き
者
もの
なるに、キリストの
測
はか
るべからざる
富
とみ
を
異邦人
いはうじん
に
傳
つた
へ、
9
また
萬物
ばんもつ
を
造󠄃
つく
り
給
たま
ひし
神
かみ
のうちに
世々
よゝ
隱
かく
れたる
奧義
おくぎ
の
經綸
けいりん
の
如何
いか
なるもの
乎
か
をあらはす
恩惠
めぐみ
を
賜
たま
はりたり。
10
いま
敎會
けうくわい
によりて
神
かみ
の
豐
ゆたか
なる
知慧󠄄
ちゑ
を
天
てん
の
處
ところ
にある
政治
まつりごと
と
權威
けんゐ
とに
知
し
らしめん
爲
ため
なり。
11
これは
永遠󠄄
とこしへ
より
我
われ
らの
主
しゅ
キリスト・イエスの
中
うち
に、
神
かみ
の
定
さだ
め
給
たま
ひし
御旨
みむね
によるなり。
12
我
われ
らは
彼
かれ
に
在
あ
りて
彼
かれ
を
信
しん
ずる
信仰
しんかう
により、
臆
おく
せず
疑
うたが
はずして
神
かみ
に
近󠄃
ちか
づくことを
得
う
るなり。
13
されば
汝
なんぢ
らに
請󠄃
こ
ふ、わが
汝
なんぢ
等
ら
のために
受
う
くる
患難
なやみ
に
就
つ
きて
落膽
きおち
すな、
是
これ
なんぢらの
譽
ほまれ
なり。
394㌻
14
-15 この
故
ゆゑ
に
我
われ
は
天
てん
と
地
ち
とに
在
あ
る《[*]》
諸族
しょぞく
の
名
な
の
起󠄃
おこ
るところの
父󠄃
ちち
に
跪
ひざま
づきて
願
ねが
ふ。[*或は「全󠄃家」と譯す。]
16
父󠄃
ちち
その
榮光
えいくわう
の
富
とみ
にしたがひて、
御靈
みたま
により
力
ちから
をもて
汝
なんぢ
らの
內
うち
なる
人
ひと
を
强
つよ
くし、
17
信仰
しんかう
によりてキリストを
汝
なんぢ
らの
心
こゝろ
に
住󠄃
すま
はせ、
汝
なんぢ
らをして
愛
あい
に
根
ね
ざし、
愛
あい
を
基
もとゐ
とし、
18
凡
すべ
ての
聖󠄄徒
せいと
とともにキリストの
愛
あい
の
廣
ひろ
さ・
長
なが
さ・
高
たか
さ・
深
ふか
さの
如何
いか
許
ばかり
なるかを
悟
さと
り、
19
その
測
はか
り
知
し
る
可
べ
からざる
愛
あい
を
知
し
ることを
得
え
しめ、
凡
すべ
て
神
かみ
に
滿
み
てる
者
もの
を
汝
なんぢ
らに
滿
みた
しめ
給
たま
はん
事
こと
を。
20
願
ねがは
くは
我
われ
らの
中
うち
にはたらく
能力
ちから
に
隨
したが
ひて、
我
われ
らの
凡
すべ
て
求
もと
むる
所󠄃
ところ
、すべて
思
おも
ふ
所󠄃
ところ
よりも
甚
いた
く
勝󠄃
まさ
る
事
こと
をなし
得
う
る
者
もの
に、
21
榮光
えいくわう
世々
よゝ
限
かぎ
りなく
敎會
けうくわい
によりて、
又󠄂
また
キリスト・イエスによりて
在
あ
らんことを、アァメン。
〘286㌻〙
第4章
1
されば
主
しゅ
に
在
あ
りて
囚人
めしうど
たる
我
われ
なんぢらに
勸
すゝ
む。
汝
なんぢ
ら
召
め
されたる
召
めし
に
適󠄄
かな
ひて
步
あゆ
み、
2
事
こと
每
ごと
に
謙󠄃遜
けんそん
と
柔和
にうわ
と
寛容
くわんよう
とを
用
もち
ひ、
愛
あい
をもて
互
たがひ
に
忍󠄄
しの
び、
3
平󠄃和
へいわ
の
繋
つなぎ
のうちに
勉
つと
めて
御靈
みたま
の
賜
たま
ふ
一致
いっち
を
守
まも
れ。
4
體
からだ
は
一
ひと
つ、
御靈
みたま
は
一
ひと
つなり。
汝
なんぢ
らが
召
めし
にかかはる
一
ひと
つ
望󠄇
のぞみ
をもて
召
め
されたるが
如
ごと
し。
5
主
しゅ
は
一
ひと
つ、
信仰
しんかう
は
一
ひと
つ、バプテスマは
一
ひと
つ、
6
凡
すべ
ての
者
もの
の
父󠄃
ちち
なる
神
かみ
は
一
ひと
つなり。
神
かみ
は
凡
すべ
てのものの
上
うへ
に
在
いま
し、
凡
すべ
てのものを
貫
つらぬ
き、
凡
すべ
てのものの
內
うち
に
在
いま
したまふ。
7
我等
われら
はキリストの
賜物
たまもの
の
量
はかり
に
隨
したが
ひて、おのおの
恩惠
めぐみ
を
賜
たま
はりたり。
8
されば
云
い
へることあり 『かれ
高
たか
き
處
ところ
に
昇
のぼ
りしとき、
多
おほ
くの
虜
とりこ
をひきゐ、
人々
ひとびと
に
賜物
たまもの
を
賜
たま
へり』と。
9
旣
すで
に
昇
のぼ
りしと
云
い
へば、まづ
地
ち
の
低
ひく
き
處
ところ
まで
降
くだ
りしにあらずや。
10
降
くだ
りし
者
もの
は
即
すなは
ち
萬
よろづ
の
物
もの
に
滿
み
たん
爲
ため
に、もろもろの
天
てん
の
上
うへ
に
昇
のぼ
りし
者
もの
なり。
11
彼
かれ
は
或
ある
人
ひと
を
使徒
しと
とし、
或
ある
人
ひと
を
預言者
よげんしゃ
とし、
或
ある
人
ひと
を
傳道󠄃者
でんだうしゃ
とし、
或
ある
人
ひと
を
牧師
ぼくし
・
敎師
けうし
として
與
あた
へ
給
たま
へり。
12
これ
聖󠄄徒
せいと
を
全󠄃
まった
うして
職
つとめ
を
行
おこな
はせ、キリストの
體
からだ
を
建
た
て、
395㌻
13
我等
われら
をしてみな
信仰
しんかう
と
神
かみ
の
子
こ
を
知
し
る
知識
ちしき
とに
一致
いっち
せしめ、
全󠄃
まった
き
人
ひと
、すなはちキリストの
滿
みち
足
た
れるほどに
至
いた
らせ、
14
また
我等
われら
はもはや
幼童
わらべ
ならず、
人
ひと
の
欺騙
あざむきごと
と
誘惑
まどはし
の
術
てだて
たる
惡巧
わるだくみ
とより
起󠄃
おこ
る
樣々
さまざま
の
敎
をしへ
の
風
かぜ
に
吹
ふ
きまはされず、
15
ただ
愛
あい
をもて
眞
まこと
を
保
たも
ち、
育
そだ
ちて
凡
すべ
てのこと、
首
かしら
なるキリストに
達󠄃
たっ
せん
爲
ため
なり。
16
彼
かれ
を
本
もと
とし
全󠄃身
ぜんしん
は
凡
すべ
ての
節󠄄々
ふしぶし
の
助
たすけ
にて
整
とゝの
ひ、かつ
聯
つらな
り、
肢體
したい
おのおの
量
はかり
に
應
おう
じて
働
はたら
くにより、その
體
からだ
成長
せいちゃう
し、
自
みづか
ら
愛
あい
によりて
建
た
てらるるなり。
17
されば
我
われ
これを
言
い
ひ、
主
しゅ
に
在
あ
りて
證
あかし
す、なんぢら
今
いま
よりのち
異邦人
いはうじん
のその
心
こゝろ
の
虛無
むなしき
に
任
まか
せて
步
あゆ
むが
如
ごと
く
步
あゆ
むな。
18
彼
かれ
らは
念
おもひ
暗󠄃
くら
くなりて
其
そ
の
內
うち
なる
無知
むち
により、
心
こゝろ
の
頑固
かたくな
によりて
神
かみ
の
生命
いのち
に
遠󠄄
とほ
ざかり、
19
恥
はぢ
を
知
し
らず、
放縱
ほしいまゝ
に
凡
すべ
ての
汚穢
けがれ
を
行
おこな
はんとて
己
おのれ
を
好色
かうしょく
に
付
わた
せり。
20
されど
汝
なんぢ
らは
斯
かく
の
如
ごと
くならん
爲
ため
にキリストを
學
まな
べるにあらず。
21
汝
なんぢ
らは
彼
かれ
に
聞
き
き、
彼
かれ
に
在
あ
りてイエスにある
眞理
まこと
に
循
したが
ひて
敎
をし
へられしならん。
22
即
すなは
ち
汝
なんぢ
ら
誘惑
まどはし
の
慾
よく
のために
亡
ほろ
ぶべき
前󠄃
さき
の
動作
ふるまひ
に
屬
つ
ける
舊
ふる
き
人
ひと
を
脫󠄁
ぬ
ぎすて、
23
心
こゝろ
の
靈
れい
を
新
あらた
にし、
24
眞理
まこと
より
出
い
づる
義
ぎ
と
聖󠄄
せい
とにて、
神
かみ
に
象
かたど
り
造󠄃
つく
られたる
新
あたら
しき
人
ひと
を
著
き
るべきことなり。
〘287㌻〙
25
されば
虛僞
いつはり
をすてて
各自
おのおの
その
隣
となり
に
實
まこと
をかたれ、
我
われ
ら
互
たがひ
に
肢
えだ
なればなり。
26
汝
なんぢ
ら
怒
いか
るとも
罪
つみ
を
犯
をか
すな、
憤恚
いきどほり
を
日
ひ
の
入
い
るまで
續
つゞ
くな。
27
惡魔󠄃
あくま
に
機會
をり
を
得
え
さすな。
28
盜
ぬすみ
する
者
もの
は
今
いま
よりのち
盜
ぬすみ
すな、
寧
むし
ろ
貧󠄃
まづ
しき
者
もの
に
分󠄃
わ
け
與
あた
へ
得
う
るために
手
て
づから
働
はたら
きて
善
よ
き
業
わざ
をなせ。
396㌻
29
惡
あ
しき
言
ことば
を
一切
いっさい
なんぢらの
口
くち
より
出
いだ
すな、ただ
時
とき
に
隨
したが
ひて
人
ひと
の
德
とく
を
建
た
つべき
善
よ
き
言
ことば
を
出
いだ
して
聽
き
く
者
もの
に
益
えき
を
得
え
させよ。
30
神
かみ
の
聖󠄄
せい
靈
れい
を
憂
うれ
ひしむな、
汝
なんぢ
らは
贖罪
あがなひ
の
日
ひ
のために
聖󠄄
せい
靈
れい
にて
印
いん
せられたるなり。
31
凡
すべ
ての
苦
にがき
・
憤恚
いきどほり
・
怒
いかり
・
喧噪
さわぎ
・
誹謗
そしり
、および
凡
すべ
ての
惡意󠄃
あくい
を
汝
なんぢ
等
ら
より
棄
す
てよ。
32
互
たがひ
に
仁慈
なさけ
と
憐憫
あはれみ
とあれ、キリストに
在
あ
りて
神
かみ
の
汝
なんぢ
らを
赦
ゆる
し
給
たま
ひしごとく
汝
なんぢ
らも
互
たがひ
に
赦
ゆる
せ。
第5章
1
されば
汝
なんぢ
ら
愛
あい
せらるる
子供
こども
のごとく、
神
かみ
に
效
なら
ふ
者
もの
となれ。
2
又󠄂
また
キリストの
汝
なんぢ
らを
愛
あい
し、
我
われ
らのために
己
おのれ
を
馨
かうば
しき
香
かをり
の
献物
さゝげもの
とし
犧牲
いけにへ
として、
神
かみ
に
献
さゝ
げ
給
たま
ひし
如
ごと
く
愛
あい
の
中
うち
をあゆめ。
3
聖󠄄徒
せいと
たるに
適󠄄
かな
ふごとく、
淫行
いんかう
、もろもろの
汚穢
けがれ
、また
慳貪
むさぼり
を
汝
なんぢ
らの
間
うち
にて
稱
とな
ふる
事
こと
だに
爲
す
な。
4
また
恥
は
づべき
言
ことば
・
愚
おろか
なる
話
はなし
・
戯言
たはむれごと
を
言
い
ふな、これ
宜
よろ
しからぬ
事
こと
なり、
寧
むし
ろ
感謝
かんしゃ
せよ。
5
凡
すべ
て
淫行
いんかう
のもの、
汚
けが
れたるもの、
貪
むさぼ
るもの、
即
すなは
ち
偶像
ぐうざう
を
拜
をが
む
者
もの
等
ども
のキリストと
神
かみ
との
國
くに
の
世嗣
よつぎ
たることを
得
え
ざるは、
汝
なんぢ
らの
確
かた
く
知
し
る
所󠄃
ところ
なり。
6
汝
なんぢ
ら
人
ひと
の
虛
むな
しき
言
ことば
に
欺
あざむ
かるな、
神
かみ
の
怒
いかり
はこれらの
事
こと
によりて
不
ふ
從順
じゅうじゅん
の
子
こ
らに
及
およ
ぶなり。
7
この
故
ゆゑ
に
彼
かれ
らに
與
くみ
する
者
もの
となるな。
8
汝
なんぢ
ら
舊
もと
は
闇
やみ
なりしが、
今
いま
は
主
しゅ
に
在
あ
りて
光
ひかり
となれり、
光
ひかり
の
子供
こども
のごとく
步
あゆ
め。
9
(
光
ひかり
の
結
むす
ぶ
實
み
はもろもろの
善
ぜん
と
正義
たゞしき
と
誠實
まこと
となり)
10
主
しゅ
の
喜
よろこ
び
給
たま
ふところの
如何
いか
なるかを
辨
わきま
へ
知
し
れ。
11
實
み
を
結
むす
ばぬ
暗󠄃
くら
き
業
わざ
に
與
くみ
する
事
こと
なく
反
かへ
つて
之
これ
を
責
せ
めよ。
12
彼
かれ
らが
隱
かく
れて
行
おこな
ふことは
之
これ
を
言
い
ふだに
恥
は
づべき
事
こと
なり。
13
凡
すべ
て
斯
かゝ
る
事
こと
は
責
せ
めらるるとき、
光
ひかり
にて
顯
あらは
さる、
顯
あらは
さるる
者
もの
はみな
光
ひかり
となるなり。
14
この
故
ゆゑ
に
言
い
ひ
給
たま
ふ 『
眠
ねむ
れる
者
もの
よ、
起󠄃
お
きよ、
死人
しにん
の
中
うち
より
立
た
ち
上
あが
れ。
然
さ
らばキリスト
汝
なんぢ
を
照
てら
し
給
たま
はん』
397㌻
15
されば
愼
つゝし
みてその
步
あゆ
むところに
心
こゝろ
せよ、
智
かしこ
からぬ
者
もの
の
如
ごと
くせず、
智
かしこ
き
者
もの
の
如
ごと
くし、
16
また
機會
をり
をうかがへ、そは
時
とき
惡
あ
しければなり。
17
この
故
ゆゑ
に
愚
おろか
とならず、
主
しゅ
の
御意󠄃
みこゝろ
の
如何
いかん
を
悟
さと
れ。
18
酒
さけ
に
醉
ゑ
ふな、
放蕩
はうたう
はその
中
うち
にあり、
寧
むし
ろ
御靈
みたま
にて
滿
みた
され、
19
詩
し
と
讃美
さんび
と
靈
れい
の
歌
うた
とをもて
語
かた
り
合
あ
ひ、また
主
しゅ
に
向
むか
ひて
心
こゝろ
より
且
かつ
うたひ、かつ
讃美
さんび
せよ。
〘288㌻〙
20
凡
すべ
ての
事
こと
に
就
つ
きて
常
つね
に
我
われ
らの
主
しゅ
イエス・キリストの
名
な
によりて
父󠄃
ちち
なる
神
かみ
に
感謝
かんしゃ
し、
21
キリストを
畏
かしこ
みて
互
たがひ
に
服󠄃
したが
へ。
22
妻
つま
たる
者
もの
よ、
主
しゅ
に
服󠄃
したが
ふごとく
己
おのれ
の
夫
をっと
に
服󠄃
したが
へ。
23
キリストは
自
みづか
ら
體
からだ
の
救主
すくひぬし
にして
敎會
けうくわい
の
首
かしら
なるごとく、
夫
をっと
は
妻
つま
の
首
かしら
なればなり。
24
敎會
けうくわい
のキリストに
服󠄃
したが
ふごとく、
妻
つま
も
凡
すべ
てのこと
夫
をっと
に
服󠄃
したが
へ。
25
夫
をっと
たる
者
もの
よ、キリストの
敎會
けうくわい
を
愛
あい
し、
之
これ
がために
己
おのれ
を
捨
す
て
給
たま
ひしごとく
汝
なんぢ
らも
妻
つま
を
愛
あい
せよ。
26
キリストの
己
おのれ
を
捨
す
て
給
たま
ひしは、
水
みづ
の
洗
あらひ
をもて
言
ことば
によりて
敎會
けうくわい
を
潔󠄄
きよ
め、これを
聖󠄄
せい
なる
者
もの
として、
27
汚點
しみ
なく
皺
しわ
なく、
凡
すべ
て
斯
かく
のごとき
類
たぐひ
なく、
潔󠄄
きよ
き
瑕
きず
なき
尊󠄅
たふと
き
敎會
けうくわい
を、おのれの
前󠄃
まへ
に
建
た
てん
爲
ため
なり。
28
斯
かく
のごとく
夫
をっと
はその
妻
つま
を
己
おのれ
の
體
からだ
のごとく
愛
あい
すべし。
妻
つま
を
愛
あい
するは
己
おのれ
を
愛
あい
するなり。
29
己
おのれ
の
身
み
を
憎
にく
む
者
もの
は
曾
かつ
てあることなし、
皆
みな
これを
育
そだ
て
養󠄄
やしな
ふ、キリストの
敎會
けうくわい
に
於
お
けるも
亦
また
かくの
如
ごと
し。
30
我
われ
らは
彼
かれ
の
體
からだ
の
肢
えだ
なり、
31
『この
故
ゆゑ
に
人
ひと
は
父󠄃
ちち
母
はは
を
離
はな
れ、その
妻
つま
に
合
あ
ひて
二人
ふたり
のもの
一體
いったい
となるべし』
32
この
奧義
おくぎ
は
大
おほい
なり、わが
言
い
ふ
所󠄃
ところ
はキリストと
敎會
けうくわい
とを
指
さ
せるなり。
33
汝
なんぢ
等
ら
おのおの
己
おのれ
のごとく
其
そ
の
妻
つま
を
愛
あい
せよ、
妻
つま
も
亦
また
その
夫
をっと
を
敬
うやま
ふべし。
398㌻
第6章
1
子
こ
たる
者
もの
よ、なんぢら
主
しゅ
にありて
兩親
ふたおや
に
順
したが
へ、これ
正
たゞ
しき
事
こと
なり。
2
『なんぢの
父󠄃
ちち
母
はは
を
敬
うやま
へ(これ
約束
やくそく
を
加
くは
へたる
誡命
いましめ
の
首
はじめ
なり)
3
さらばなんぢ
幸福
さいはひ
を
得
え
、また
地
ち
の
上
うへ
に
壽
いのち
長
なが
からん』
4
父󠄃
ちち
たる
者
もの
よ、
汝
なんぢ
らの
子供
こども
を
怒
いか
らすな、ただ
主
しゅ
の
薫陶
くんたう
と
訓戒
くんかい
とをもて
育
そだ
てよ。
5
僕
しもべ
たる
者
もの
よ、キリストに
從
したが
ふごとく
畏
おそ
れをののき、
眞心
まごころ
をもて
肉
にく
につける
主人
しゅじん
に
從
したが
へ。
6
人
ひと
を
喜
よろこ
ばする
者
もの
の
如
ごと
く、ただ
目
め
の
前󠄃
まへ
の
事
こと
のみを
勤
つと
めず、キリストの
僕
しもべ
のごとく
心
こゝろ
より
神
かみ
の
御旨
みむね
をおこなひ、
7
人
ひと
に
事
つか
ふる
如
ごと
くせず、
主
しゅ
に
事
つか
ふるごとく
快
こゝろよ
くつかへよ。
8
そは
奴隷
どれい
にもあれ、
自主
じしゅ
にもあれ、
各自
おのおの
おこなふ
善
よ
き
業
わざ
によりて
主
しゅ
より
其
そ
の
報
むくい
を
受
う
くることを
汝
なんぢ
ら
知
し
ればなり。
9
主人
しゅじん
たる
者
もの
よ、
汝
なんぢ
らも
僕
しもべ
に
對
たい
し
斯
か
く
行
おこな
ひて
威嚇
おびやかし
を
止
や
めよ、そは
彼
かれ
らと
汝
なんぢ
らとの
主
しゅ
は
天
てん
に
在
いま
して
偏󠄃
かたよ
り
視
み
たまふことなきを
汝
なんぢ
ら
知
し
ればなり。
10
終󠄃
をはり
に
言
い
はん、
汝
なんぢ
ら
主
しゅ
にありて
其
そ
の
大能
たいのう
の
勢威
いきほひ
に
賴
よ
りて
强
つよ
かれ。
11
惡魔󠄃
あくま
の
術
てだて
に
向
むか
ひて
立
た
ち
得
え
んために、
神
かみ
の
武具󠄄
ぶぐ
をもて
鎧
よろ
ふべし。
12
我
われ
らは
血肉
けつにく
と
戰
たゝか
ふにあらず、
政治
まつりごと
・
權威
けんゐ
、この
世
よ
の
暗󠄃黑
くらき
を
掌
つかさ
どるもの、
天
てん
の
處
ところ
にある
惡
あく
の
靈
れい
と
戰
たゝか
ふなり。
13
この
故
ゆゑ
に
神
かみ
の
武具󠄄
ぶぐ
を
執
と
れ、
汝
なんぢ
ら
惡
あ
しき
日
ひ
に
遭󠄃
あ
ひて
仇
あた
に
立
た
ちむかひ、
凡
すべ
ての
事
こと
を
成就
じゃうじゅ
して
立
た
ち
得
え
んためなり。
〘289㌻〙
14
汝
なんぢ
ら
立
た
つに
誠
まこと
を
帶
おび
として
腰
こし
に
結
むす
び、
正義
たゞしき
を
胸當
むねあて
として
胸
むね
に
當
あ
て、
15
平󠄃和
へいわ
の
福音󠄃
ふくいん
の
備
そなへ
を
靴
くつ
として
足
あし
に
穿
は
け。
16
この
他
ほか
なほ
信仰
しんかう
の
盾
たて
を
執
と
れ、
之
これ
をもて
惡
あ
しき
者
もの
の
凡
すべ
ての
火矢
ひや
を
消󠄃
け
すことを
得
え
ん。
17
また
救
すくひ
の
冑
かぶと
および
御靈
みたま
の
劍
つるぎ
、すなはち
神
かみ
の
言
ことば
を
執
と
れ。
399㌻
18
常
つね
にさまざまの
祈
いのり
と
願
ねがひ
とをなし、
御靈
みたま
によりて
祈
いの
り、また
目
め
を
覺
さま
して
凡
すべ
ての
聖󠄄徒
せいと
のためにも
願
ねが
ひて
倦
う
まざれ。
19
又󠄂
また
わが
口
くち
を
開
ひら
くとき、
言
ことば
を
賜
たま
はり、
憚
はばか
らずして
福音󠄃
ふくいん
の
奧義
おくぎ
を
示
しめ
し、
20
語
かた
るべき
所󠄃
ところ
を
憚
はばか
らず
語
かた
り
得
う
るように、
我
わ
がためにも
祈
いの
れ、
我
われ
はこの
福音󠄃
ふくいん
のために
使者
つかひ
となりて
鎖
くさり
に
繋
つな
がれたり。
21
愛
あい
する
兄弟
きゃうだい
、
主
しゅ
に
在
あ
りて
忠實
まめやか
なる
役者
えきしゃ
テキコ、
我
わ
が
情󠄃况
ありさま
、わが
爲
な
す
所󠄃
ところ
のことを
具󠄄
つぶさ
に
汝
なんぢ
らに
知
し
らせん。
22
われ
彼
かれ
を
遣󠄃
つかは
すは、
我
わ
が
事
こと
を
汝
なんぢ
らに
知
し
らせて、
汝
なんぢ
らの
心
こゝろ
を
慰
なぐさ
めしめん
爲
ため
なり。
23
願
ねがは
くは
父󠄃
ちち
なる
神
かみ
および
主
しゅ
イエス・キリストより
賜
たま
ふ
平󠄃安
へいあん
と
信仰
しんかう
に
伴󠄃
ともな
へる
愛
あい
と、
兄弟
きゃうだい
たちに
在
あ
らんことを。
24
願
ねがは
くは
朽
く
ちぬ
愛
あい
をもて
我
われ
らの
主
しゅ
イエス・キリストを
愛
あい
する
凡
すべ
ての
者
もの
に
御惠
みめぐみ
あらんことを。
〘290㌻〙
400㌻